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高齢者自身の取り組み

短期目標を設定すると生活にメリハリが生まれます。冒険心やチャンレンジ精神を持ち、前向きに生きていけるようにしてください。例えば、週に数回、1日20分の散歩をするといった、簡単な目標でも構いません。小さな達成感を積み重ねることが大切です。
笑顔になれる時間を増やすことも効果的な対策の1つとして挙げられます。笑うことは免疫力の強化やストレス解消、細胞の活性化などにつながります。お気に入りのテレビ番組を見る、友人と会話をするなど、笑う機会を意識的に設けることが大切です。また、ボランティアなどに参加して社会とのつながりを持つことも重要です。近年はシルバー人材サポートセンターやソーシャルネットワークを活用することで、容易に社会とつながれるようになりました。社会とのつながりを維持することは、自己肯定感の低下を防ぐ効果もあります。
様々な工夫やサポートによって悩みを取り除くことが可能ですが、どうしても解決が難しいのは経済的な問題です。お金に関する不安は着実に心にダメージを与えてくるでしょう。そのため、経済的な不安は早いうちに対策しておかなければなりません。高齢者に適した比較的リスクの低い資産運用や、過去の経験やスキルを活かした仕事をするといった工夫が求められます。
また、高齢者になると脳を活性化する機会が減ります。それが心の不調につながるので、適度に刺激を与えなければなりません。友人とカラオケをしたり、旅行をしたりといった、イベントの機会を積極的に設けましょう。以下に、高齢者におすすめの旅行先や、旅行を楽しむためのポイントをまとめているサイトを紹介します。こちらも参考にしてください。

周囲の接し方

高齢者は心気的な訴えが多い傾向にあります。その際に、「病気ではない」と否定するだけでは、心の状態は改善しません。不調を訴えられた際には、相手の話をしっかり聞く姿勢を持ちましょう。高齢者の気持ちを素直に受け止め、向き合うことが大切です。また、会話をする際は相手のペースに合わせてください。声の大きさや高さ、抑揚などを意識しましょう。
うつ病の高齢者に対しては、過度な心配をするのではなく自然に振る舞うことが大切です。励ましたり原因を追究したりすると、不安感がより大きくなってしまいます。重大な決定をしなければならない時は、症状が落ち着くまで延期するといった工夫も必要です。また、医師の指示の下で薬を適切に使用することも大切です。認知症とは違い、うつ病は適切な対策と治療によって改善する病気です。「今までと様子が違う」と感じた際は、早いうちに医療機関で受診しましょう。本人が受診を躊躇することもありますが、その際は誰もがかかる病気であることや、治療すれば治ることを丁寧に伝えてください。